「都市と地方との資源(経済)・文化の循環」を実現

2019年2月14日、三菱地所株式会社(以下、三菱地所)、岡山県真庭市(まにわし)および隈研吾建築都市設計事務所(以下、隈事務所)は、木質系の建築資材「CLT」を活用した「CLT晴海プロジェクト」(以下、同プロジェクト)に取り組むと発表した。

同プロジェクトでは、三菱地所が事業主となり、隈事務所がデザイン監修して、真庭市産のCLT材を使用した施設を、東京都中央区晴海に建築する。

「CLT」とは、Cross Laminated Timber の略で、板の層を各層で互いに直交するように積層接着した大判パネルのことで、1995年頃からオーストリアを中心として発展してきた新しい構造材だ。

日本では、CLTを利用するための一連の建築基準法関連告示が施行されたことで、許容応力度計算などの通常の計算で設計できるようになった。

晴海で、CLTの魅力を伝えるとともに、イベントや展示を行って1年間運用した後は、真庭市の国立公園蒜山(ひるぜん)に移築する。

なお、三菱地所は、グループとしてもCLT推進に注力しており、同プロジェクトの設計監理を株式会社三菱地所設計、施工を三菱地所ホームで執り行う。

また、隈事務所は、木材を活用した設計・デザインを、世界各地で展開している。

一方、真庭市は、国内最大規模のCLT工場を擁しており、これまでに市営住宅・教育施設・ホテル・住宅・オフィスなど10件以上のCLT建築を竣工するなど、自治体としてCLTの普及推進に力を入れている。

「CLT晴海プロジェクト物件」の概要

建物の用途は展示施設・店舗他の予定で、建物の規模は、地上1階建のパビリオン棟、地上2階建の屋内展示棟、および地上1階建の展示別棟である。

パビリオン棟は、強度の高いヒノキ材のCLTを使用しており、CLTパネルの特長を活かした移築が容易な構造となっている。

また、あみだ構造のCLTパネルがグリット上に平面構成され、パビリオン棟の上部には透過性のあるガラス屋根をかけ、大きな内部空間を生み出しイベントや展示が行える環境を提供する。

移築先となるのは、真庭市 蒜山エリアに所在する「国立公園蒜山」で、同公園は標高600メートルの高原地帯で、年間240万人の観光誘客を誇る西日本有数のリゾート観光地である。

同公園は、観光および芸術・文化発信拠点として利用される計画で、隈研吾氏によるデザインを活かした、蒜山高原一帯の新たなランドマークとして生まれ変わる。

着工は、2019年5月に既存解体が完了した後で、2019年9月に竣工して運営を開始する。

また、2020年9月に真庭市宛に譲渡して解体工事を行い、2020年10月に真庭市への移築を開始して、2021年5月から運営する予定である。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

三菱地所 ニュースリリース
http://www.mec.co.jp/